楽しさという錯覚

若い頃は「いかに人生を楽しむか」にフォーカスしていたかと思う。どうやら今は微妙に違う。いかに楽しむかではなく「いかに楽しまなくても生きていけるか」ということなんだろう。楽しむことそれ自体に飽きてしまっている。楽しむということが面倒くさいのだ。

気づいてしまったんだと思う。楽しむってことは苦しみの裏返しに過ぎないということを。自分の孤独やコンプレックスを払拭することが楽しかったんだと思う。臆病だからこそ笑っていただけなのだろう。

つまり楽しい=幸福ではないのだ。楽しさは苦しみの解消でしかない。楽しまずに満たされる方法…そこに辿り着く必要がある。